2010/07/23

BOOKWORM2周年に寄せて

知らない街の本屋の店先に座り込んでいる
幼稚園の庭の年老いたバラの木を思い出す
まだ生まれていない子供達が
まだ書かれていない本を読んでいる
マングローブの林の陰では
極彩色のカエルが鳴いている
彼女はまた些細なことで
少しだけ傷ついている
おなじみのカラスは
何食わぬ顔で
何を食う?

<ご自由にお使いください>
架空の島の
楽しげな踊り
髭面の老人が
シタールを弾いている
ヴォロドローンは
最後のフレーズを
少しだけ早く入った
君はちょっとした
秘密を打ち明けている
僕の血は少しどろっとしている
誰かが月に願い事を書いた
シャープペンの芯を長めに出して
あの魔法のマイクの前で
BOOK WORM2周年おめでとう!
2000.3.25